センス オブ ワンダー
清水寺ってどっか不思議なのか?と思ったが、これは和訳の語感が悪かったのだなと気がついた。英語で書くと「Seven Wonders of the World」である。「Wonder」を「驚異」とか「びっくり」とか訳しておけば、たしかに清水寺を何も知らずに見たらびっくりするよなと思えなくはない。
「世界の七びっくり」、うーん。語呂は悪くないが、座りが悪い。
で、これってSFでいう「センス オブ ワンダー」をどう訳すか問題と同じだなと思った。今ちょっと検索してみたが。
- 「不思議さに驚嘆する感性」
- 「不思議さに驚く感性」
- 「不思議感」
- 「不思議さに目を見張る感性」
というわけで、やっぱり「不思議」という言葉を入れずにはいられないらしい。たしかに「Wonder」にはそういう語感もあるので、誤訳というわけではない。
でもなんとなく違うんだよなというもどかしさをずっと感じている。「不思議」と言ってしまうと、何がしかの「謎」みたいなものを前提としているような気がしてしまうからだ。
「考えてみれば自明なこと」に対しても「センス オブ ワンダー」は感じる。水平線が丸みを帯びて見えるなんてことに今さら謎も何も無いわけだが、やっぱり直に見れば驚きというものはある。清水寺にだって。
格好よく言うと「自分の認識が広がった感覚」になるのか。なんかニュータイプみたいだけど。
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