ボソンジャンプは何故できないのか

この研究によると、LHCで発生させようとしているヒッグス粒子は、その発生が時間を遡って阻止される程に自然界にとって受け入れ難いものであり、LHCでのヒッグス粒子発生は逆向きの因果関係によって未来から阻止されているという仮説を立てているそうだ。

いやあ面白いですね。直接の実験が失敗するんではなくて、なんとなく実験がうまくいかない世界にしかいられないという人間原理的な解釈が楽しいです。これを原論文にはあえてあたらないで*1SF脳的にどう展開するか考えてみましょう。


タイムパトロール


ヒッグス粒子の生成を防ぐために未来からやってきた工作員と研究所員の闘いを描く!定番過ぎ。ていうか「宇宙の力」関係ないじゃん。


パラレルワールド


無限に存在する並行世界の中では、ヒッグス粒子の人為的生成に成功するものもあるが、成功するとその並行世界は滅んでしまう。そのため僕たちは今生きている=失敗しますたが常に成立してしまう。というわけで…

LHCに勤める若き素粒子物理学者は、上司におしつけられたノイズの山としか思えないデータにうんざりしていた。しかし、そのデータを洗っていくうちにメッセージのようなものが浮かび上がる。それは並行世界から送られてきた実験の危険性をしらせるものだった…


みたいな感じかな。お話的には、並行世界間の連絡をどうとるかが鍵になって進行していきます。ていうか、「神々自身」ってこんなんじゃなかったっけ?


イムループ編


ヒッグス粒子の生成は時間軸の巻き戻しを招いてしまう。そのため僕たちは実験に失敗した時間軸しか経験できない。というわけで…

LHCに勤める若き素粒子物理学者は、上司におしつけられたノイズの山としか思えないデータにうんざりしていた。しかし、そのデータを洗っていくうちにメッセージのようなものが浮かび上がる。それは未来の自分から送られてきた実験の危険性をしらせるものだった…


みたいな…ていうか、ほとんど並行世界編と変わらないじゃないか。お話的には何度もよく似た状況を繰り返すことができるので、並行世界編みたいな一発勝負とはちがうドラマが作り込めます。「未来の二つの顔」とか、TNGの118話とか同案多数。


その他


逆に「できないはずのヒッグス粒子が生成できちゃった」から始めるというのもありですね。それには火星極冠地下の謎の古代文明の遺跡が関係していて…


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*1:あたっても理解できないし