体よく冥王星は外されたんだなと感じました

はてブでは、「冥王星をはずしたくないから他を昇格?」とか、「12個じゃ収まらないだろう」とか言われているが、個人的には今回の「自身の重力によって球体を形作るのに十分な大きさで、恒星の周囲の軌道をまわる」という定義は、球体かどうかの判定があいまいという以外はしっかりしていていいと思う。しかも公式を見てもらえば分かるように、冥王星が地球などの惑星と同格になったのではなく、新たに「pluton」というカテゴリをつくりそこにまとめられることになるのだ。「pluton」も惑星には入るのだが、狭義の惑星と広義の惑星といった感じで考えればなんの問題も無いだろう。

御意。冥王星はいろいろ座りが悪くて困っていたところを、
狭義の惑星=古典的惑星=水金地火木土天海

広義の惑星=「自身の重力によって球体を形作るのに十分な大きさで、恒星の周囲の軌道をまわる」=冥王星その他も入る
としたというとこですね。セレスもこの分類なら包含します。

で、これまでのトロヤ群やエオス族のように軌道要素や成り立ちが冥王星に似ている広義の惑星は冥王星族としますよ、ということでしょう。

もともと冥王星は発見の経緯からしてもっと大きなガス惑星が想定されていた*1わけで、発見当時は「思ってたより暗い気がするけどあったよー」ということで気軽に惑星扱いになったんでしょう。その後よくよく調べたら思ったよりも小さかった。

分かりやすく簡単に訳してみる。
水金地火木土天海からなる classical planets、
冥王星のような3つの惑星を plutons、
と、あとセレス。

あれ、セレスって、何?

これ以上原文を読むのがめんどくさかっただけなんだけど(笑)、国立天文台 アストロ・トピックスによると、「歴史的理由により、他の Classical Planets と区別するため、 Dwarf Planet と呼ぶことを推奨する。」らしい。

個人的にはDwarf Planet=広義の惑星−狭義の惑星と理解しました。だから、Dwarf Planet=セレス+Pluton+それ以外の未発見の物と。いや、原文読んでみたけど、そう読めるようには書いてないんですけどね。これなら論理的整合性は取れる気がします。


さて、残るのはDwarf Planetの訳語ですが、産経は「矮惑星」と訳してましたね。エロスなどは今まで通り「小惑星」として残るとすると、語感としては「矮惑星」<「小惑星」という感じで気持ちが悪いです。太陽と惑星と衛星以外のものは「Small Solar System Bodies」とするともありますから、「小惑星」というカテゴリは廃止になるのかもしれません。エロスなんかはアステロイドに格下げ。それならDwarf Planet=「小惑星」でいいような気がします。

しかし、なんて訳したらいいんんですかね。「Small Solar System Bodies」。系内小天体?うーん。

*1:海王星の軌道のズレの原因として存在が仮定された。