古典的惑星というのは方便でしょうね

指摘の通り、原文(http://www.iau2006.org/mirror/www.iau.org/iau0601/iau0601_release.html)には「歴史的経緯」とはっきりとはかかれていません。

ああ、ごめんなさい。そこは「歴史的経緯」が原文に無いんじゃなくて、私の解釈が原文には無いという意味です。国立天文台の記事には「歴史的理由」とありますし、再追記の最後で感じられているように本当の原文には…今探したらありました。

「歴史的経緯」は「For historical reasons,」としてやっぱりありますね。「dwarf planet」もあります。


で、今回の肝はやっぱり「重力的に丸くなっていて、太陽か衛星じゃなかったら、みな惑星とする」という明確な定義だと思います。冥王星もセレスも文句無く惑星だと。ここは最初に指摘されてますね。

でもそれだと今後あんまり数が増えちゃうし、一般的な知識からもかけ離れてしまうので、古典的惑星としておなじみの面々を恣意的に分離したと。あくまでも恣意的なんであって、おっしゃる通り科学的な区切りじゃないと思います。だから歴史的理由。

とはいえある程度論理的な整合性も欲しいので、えいっと線をひいたら冥王星は古典的惑星からは漏れちゃったということだと思います。科学的な理由を求めるなら、この線はサイズより軌道要素が決定的だと思います。「体よく外された」というのはそういう意味でした。


そうするとやっぱりセレスの問題が取り残されます。こっちはサイズでしょうね。軌道要素で冥王星一党を切り離してみたら、冥王星よりも小さいセレスが残っちゃって、今さら古典的惑星には入れられないよなあと。

原文を見ると、とりあえず「Dwarf Planet」はセレス一つだけど、ベスタ・パラス・ヒギエアはその候補だとありますね。これらは全て火星−木星間のメインベルトのものですから、「小惑星」という今まで通りの呼び名でいいんじゃないかと思います。

てか俺の頭では、どう考えたって地球と木星より地球とセレスの方が近いんですが。
どちらかというとガス型と岩石型の方が致命的差異にならね?

ちなみに地球型惑星木星型惑星という区別は既に明確にありますので、セレスははっきりと地球型惑星の一つです。


まあ、石はどの大きさまで石で、どこから岩かというのと似たような話なので、釈然としないものはどうしても残りますよね。