全国新聞ネットのその後


既に旧聞に属するが、以前取り上げた「全国新聞ネット」の実サイトが「47NEWS」として昨年末からオープンしている。


どういうサイトになったかというと、基本的にGoogleNews型で、記事の見出しだけが羅列されていて、そこからリンクして加盟各社のWebサイトの記事本文を読むというスタイルである。共同通信の記事だけが例外的にサイト内で全文読むことができる。


なにせYahooNewsへの対抗馬みたいに喧伝されていたので、私はてっきりYahooNews型のサイト内で全文を読める形式になるのかと思っていたのだが、意外だった。各県・各ジャンル毎のページまで行くとリード文が表示されるが、これが短くて50字程度である。GoogleNewsの3分の1くらい。


GoogleNewsに表示されるリードの量だと、その記事の主題くらいは分かるようになっていて、それを把握した上で続きを読むために各社のWebサイトに飛ぶわけだが、47NEWSくらいの量だと、ほとんど見出しと変わらない情報量しかない。これで続きを読もうという気になるかどうかというと正直微妙である。もっともこれは私の感覚に過ぎないので、ちゃんとアクセス解析して、どのくらいのリード文の量が適切かというのを調べてみても面白いかもしれない。


ちなみにRSSフィードも無い。まあ記事見出しのリンク集なサイトと考えると、RSSがあれば十分ということになりかねないわけで、気持ちがわからないわけでもないが。


もっともRSSではできないコンテンツというか、ギミックもある。


各ニュースをGoogleMap式に地図上にプロットしたインターフェースがその一つ。これはこれで面白いものである。記事から地図への逆引きができると有用かもしれないのだが、記事本体がよそにあるためにそれはできない相談である。うーむ。


トップページの右には関連キーワードをなんとなくマトリクスに配置したものがある。これ面白いのだが、関連キーワードを選択したらそれを中心に再展開みたいにならなくて、静的なものになっていて残念だ。これも記事から逆引きできるといいのだけれど、以下略。


電通がからんでのeコマースなんて話もあったわけだが、これは今のところ形にはなっていないようだ。



結局のところ、加盟各社はやはり自社サイトでの閲覧を重視して、47NEWSには多くを託さなかったんだなという印象である。新聞社というのはインターネットを本能的に恐れているのだろうなと改めて思う。ビジネスモデルを考えるとそれは全く正しいとも思えるので、根は深い。




戯れにAlexaでアクセス数をオーマイニュースと比較してみたが、これが実にいい勝負だった。→グラフ
それでも広告は大企業のものが入れ替わり立ち代り表示されるところはさすがである。


.