エホバの証人と臓器移植


そういえば、昔、臓器移植について調べていた時にエホバの証人の信者に聞いてみたことがある。すると、輸血はだめだが、臓器移植はOKということで驚いた。理由を聞いてみると、聖書に血を食するなということがあり、それが輸血の禁忌につながっているが、臓器については特に無いからということだった。


ただし、肝臓のように血液と不可分な臓器は駄目、また大掛かりな臓器移植であれば輸血が避けられないので、実際上もほとんど無理なのだが、角膜移植程度であれば可能ということである。手術中の出血をその場で回収して体内に戻すのは可能だったのかな。全血はもちろん、赤血球・白血球・血小板などの成分輸血も駄目だが、血液製剤はOKなど、部外者にはよく分からない微妙な規則がある。


正直に言って、昔これらの説明を聞いた時は馬鹿馬鹿しく感じたものだったが、最近は少し感じ方が変わった。逆に考えれば、神に許されるぎりぎりのところまでは生きようとしているということなのだろうと。


ただやはり子供のこととなると複雑な思いはする。信仰上の輸血拒否による死亡がニュースになることが相当に稀であることも、色々考えさせられるものがある。


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