はてなキーワードにおけるWikipediaの引用


Wikipediaのいわゆるミラーサイトサービスを運営しているところはいくつかあって、私が今ぱっと思いつくのは例えば以下の二つ。


WikipediaはもともとGFDLなので、それに従っている限りは利用は基本的に自由であるが、gooの場合は正式に契約をかわして有償でフィードを受けているようだ。フレッシュアイの方は契約関係はよく分からないが、トップページに割にしつこめな説明がある。


Wikipediaは基本的に寄付金によって運営されているわけだが、サーバーや通信回線の費用がかなり重かったと思う。そのためこうしたミラーサイトサービスは、負荷分散という意味ではWikipediaの側にもメリットがあるという説明をどこかで読んだ気がするのだが、今ちょっと見つけられない。*1



で、最近リニューアルされたはてなキーワードだが、これの各ページにWikipediaの該当する項目が引用される場合がある。概要部分を何行か引用する形でしかないので、同音異義語などの間違った項目を引っ張ってきていないか程度の確認はできるのだが、まあそこまでである。ああ、Wikipediaにも項目があるのねということだけ分かる。「続きを読む」がリンクになっていて、この先はWikipedia本体である。


GFDL的にはこういう利用もありなのでその点は問題ないと思うが、この機能で誰が得をするのか分からない。ユーザーにWikipediaでの解説をも伝えたいにしては引用されている分量が少な過ぎる。単にユーザーをWikipediaに誘導したいなら引用は不要でリンクだけで十分だろう。しかしどちらにしてもWikipediaの負荷軽減にはならない。


いっそ、はてなWikipediaをミラーして、「続きを読む」の先もはてな内で完結するようにすればいいのにと思うが、あまりやるとそもそものはてなキーワードの存在意義が問われてしまうのかもしれない。



【追記】

後日、はてなキーワードのさる項目を見ていて、Wikipedia側も見るかと「続きを読む」をクリックすると、あろうことかWikipediaには飛ばず、その場で続きが展開した。あれ、機能変更したのかと思うと、Wikipedia本文の末尾に「取得日時」として今年の7月あたりの日付が記されていた。ということは、

  1. このバカはリンクにマウスオーバーしてステータスバーに表示されるURLだけを見て、実際に「続きを読む」をクリックせずにエントリを書き、
  2. はてなWikipediaコンテンツをキャッシュするという形で負荷軽減に貢献しており、
  3. ページ遷移も発生しないので、ユーザーから見てはてな内で完結している。

というわけであった。要するに私の考える程度のことは既にやっているということだ。


ごめんね。はてなキーワードの中の人。


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*1:Wikipediaの記事をコピーしただけのSPAMサイトはまた別次元での問題である。