何故、人はAKBオタをキモいというのか?
意味がわからないと二次オタは言った。
「だってあれは所詮生身の人間ですよね。ぼ、僕ののミクさんは実在もしてないんですよ。デュフフ。」
何故、人は二次オタをキモいというのか。
意味が分からないと鉄オタは言った。
「男が女の子に夢を見るのになんの不思議があろう。鉄油煤。馬力こそ正義。我が国の鋳鉄技術は世界一ィィィィ」
何故、人は鉄オタをキモいというのか。
意味が分からないとオーディオオタは言った。
「手に触れることはできるし、スピードなんてバカでも測れるでしょう。ビンクノイズをちらっと聞いただけで、どこの発電所から電気をひいているかわかる耳を持っているのは、選ばれた人間だけですよ。」
何故、人はオーディオオタをオカルトだというのか。
何の話か分からないと天文オタは言った。
「ごめんなさい。この星のことはよくわかんなくて。」
電子書籍リーダー雑感(2)
日本語版のハリーポッター
以前から予定されていた電子書籍版のハリーポッターの日本語版が発売された。値段を見たら全巻セットで7,110円で、自分の買った英語版の倍近い。うへぇと思いながらよく見たら、英語版(US)も4,497円/$57.54と自分が買ったときの$37くらいからずいぶん値上げされていた。そういえば、あのときはオープン記念で安いですよみたいに書いてあった気がするので、今の状態が正規の値段で、あの時がセール中だったのかもしれない。
興味がわいたので各国語版の値段を比べてみたら以下のようになっていた。
- 英語(US)4,497円
- 英語(GB)4,745円
- 独仏伊西語 5,513円
- 日本語 7,110円
英語版以外は翻訳代が乗っているということで理解できるのだが、米語版のほうが本来のオリジナルである英語版より微妙に安いのはよくわからない。円ドルのレートは78円くらいなので、為替市場価格通りすぎる…ということは変動相場制なのかもしれない。
日本語版は米語版と比べると6割り増しくらいで、高いなあと思う人も多そうだけれど、最近だと翻訳書って2倍くらいで当たり前だったので、個人的には割安に感じる。PCゲームなんて日本語版は定価のままで1万超えてるままなのにSteamじゃあ$10切ってたりするんだからさあ…まあいいか。
koboデビュー
いろいろ残念なトピックで話題になったkoboではあるが、いきなり10万台出たというのは三木谷さんのいうように成功ととらえていいんじゃないかと思う。日本から特に苦労せずに買えてた歴代KindleやソニーのReaderが今までどれくらい売れているのかわからないので簡単には比べられないけれど。というかReaderって累計10万台超えてるんだろうか。すごく心配だ。
ハードウェアとしては量販店の展示機を数分触って見ただけなのだが、個人的にはパスということに決定した。理由は楽天だからというわけではなくて、
- やっぱりタッチスクリーンは持ち方を制限されたり気を遣うので嫌
- 文庫本なみの文字サイズで見るには、今のディスプレイは解像度が不足
といったもので、つまり同じ理由でKindle touchもパスということになる。
koboもReaderも日本語の表示品質は悪くはない。文庫本並みに文字サイズを下げてもちゃんと読める。しかし、どうも「インクが薄く」感じられてしまう。現状のKindleは縦書きもできないし、フォントもゴシックだけであまり品質はよくないのだが、ゴシックなおかげでくっきりはしている。明朝は描線が細いのでアンチエイリアスな部分が目立ってしまうからだと思う。今の電子インクディスプレイが200dpiくらいのはずだが、たぶん300dpiか、400dpiあればきっと満足できると思う。
あと、ディスプレイの地の色を今の純灰色ではなくて、少し黄色かかった色にしてもらえると個人的にはすごく嬉しい。今の色はペーパーバックの紙と同じなので英語を読むときは気にならないのだけど、日本語だと新聞紙見てるような気がしてちょっと。
とはいえ、どうしても欲しいコンテンツがあれば上記のようなことは目をつぶって買っていただろうということもたしかである。
Sony
ソニーは特に動き無し。と思っていたら冒頭に書いたPottermoreの件があった。Pottermoreはソニーがかなり協力しているらしく、画面の右上隅にはロゴが出ているし、海外のReaderのカタログページにはハリーポッターの表紙が表示されていたりするのだが、日本だと…地味だ。今回の日本語版にあわせてReaderも値下げして派手にプロモーションすればいいのにと思う。Pottermoreは特にReader一辺倒というわけでなく、現状のほぼ全てのプラットホームに対応していて、そこはソニーも含めて賞賛しているのだが、それはそれとしてもうちょっと売る気を見せてくれてもいいような。というのも、koboの発売タイミングがあまりにもどんぴしゃで、このままだとすっかりkoboにさらわれてしまうことになりかねないからだ。そしてそのまま…というのは悲しい。
.
電子書籍リーダー雑感
近況
先月末にようやくハリーポッターを完走した。児童書7冊に約2か月。読んでも読んでも終わらないので、途中で何度も心が折れそうになった。日本語版だったら2週間くらいだろうなあと思うと、やはり母語はありがたい。気楽にもう一周しようと思えないのがつらい。
KOBO
KindleよりKOBOが先に日本で発表されたのは意外だった。Kindle4に慣れるにつれ、タッチインターフェースって電子書籍に向いてないんじゃ疑惑が持ち上がってきたので、7,980円なら試してみるのも悪くないかもしれない。スクリーンを平気で指で触れる持ち方が楽なので、タッチ操作だとどうなのかなと。
KOBOにモリサワが積まれたというのも嬉しい。ちらっと画面写真を見たところでは少し余白が大きすぎないかと思ったが、設定次第でどうにでもなるだろう。裏面の凸凹は見た目はいいけれど、埃を溜め込みそうで怖い。
Reader
SonyのReaderは約2万円みたいな紹介が多いが、今Sonyの通販を見ると16,800円なので、これを約2万円と言ってしまうのは気の毒という気がする。それでもこの値段のままでは価格競争力なんて無いので、遠からず値下げするだろう。しなければ、LIBRIeの悪夢再びとなる。
というのも、米Sonyの直販では$129.99となっていて、これはKindle touchよりも$10安いのである。何故、日本ではこんなに高い値付けがされているのか全く謎だ。事実上、国内独占状態だったのだから、安売りして市場をおさえてしまえば−少なくともそのポーズぐらいすれば−よかったのに。
iBooks
すっかり影の薄いiBooksだが、Appleが専用のハードウェアを出さない限り、一般書籍の分野では影の薄いままというのはなんとなく見えてきた。iPhoneは小さすぎるしiPadは重すぎるし、所詮電池のもちも違うので、ガチの読書には向かない。ただし、雑誌や教科書など色や動きが大きな意味を持つ分野では、電子インク機よりも断然向いていると思う。漫画もやっぱりカラーページ無くなると寂しいよねえ。
単行本好きと文庫落ちを待つ人
アメリカの書籍の売上動向を見ている限り、電子書籍が売上を伸ばしているのは、要するにペーパーバックとマスマーケットを喰っているのであって、ハードカバーの売上には今のところあまり影響がないようだ。ハードカバーは電子書籍版よりも先行して販売されることが多いからというのはもちろんだが、それはペーパーバックでも同じだったわけで、要するにハードカバー買う人は「文庫落ち」するまで待たない傾向に変化は無いということ。
出版社のこうした営業戦略を非難する向きも見受けられるが、私はもともと何年でも「文庫落ち」を待つ人だったので、ちゃんと文庫化/電子化してくれるのであれば全然気にならない。絶版で銀河英雄伝説が10年以上まともに手に入らないみたいな状況こそ悪である。あと、ハードカバー好きな人の楽しみを奪うなと思ってしまう。